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 強奪

 アリサとサクヤが支部を去り、コウタが休暇に入ってしまったためめっきり人数が減ってしまった第一部隊。
 今日も今日とてサカキのラボでたむろっています。
 ヒデオはため息一つ、女子がいないとやる気が出ない。
 頭の一部を食べられたアンパンマンくらい力が出ない。
 シオは無防備に床に大の字になって寝転がり、ソーマはちらちらとシオの胸元を覗き込んでいる。
 どうやらソーマはツンデレだけでなく、むっつりスケベかつロリコンのようです。
 お前は属性をいくつ持てば満足なんだ。
 ヒデオはしるこをすすりながら、今後の展開をシミュレートしていた。
 どうあってもやっぱり支部長とは戦わなければならないだろう。
 戦いたくない相手との戦闘の経験はヒデオにはあまりない。
 いつも相手は非道だった。
 いつも相手は外道だった。
 殺しても構わないような人間だった。
 だが、今回は……。
「むぎゅ」と声がして、シオがいきなりネックスプリングで立ち上がった。
「おや、お目覚めだね」とサカキは言った。
「んー」
「フ……。今の君は”シオ”かい? それとも……、星を喰らい尽す、”神”なのかい?」
「……ほしは、おいしいのかな」
「……さあな。こんな腐りきった地球なんか喰うやつの気がしれないぜ」とソーマが言う。
「ちょっと待てよ、発酵食品を侮辱するようなこと言うのはやめろよ」ヒデオがソーマを睨む。
「お前の方が侮辱してるだろうが」
「そうなの博士?」
「うん、そうだね。発酵と腐敗は全然違うものだね」
「ごめんよ、カスピ海ヨーグルト」
「そっか。でもなんでかな、たまに、きゅうに、タベタイ―、って」
 話の途中でシオの体中の魔術刻印がピカピカと発光し始める。
「あーーー! ご飯ならそこに置いてあるからねーーー!」
「ヒデオは目の前に置かれたケンタッキーフライドチキンのバレルをシオに差し出した。
「……おお、はかせ、いいやつだな」
 この子絶対おっさんに拉致られるよ、と思うヒデオだった。
 シオはフライドチキンのバレルに覆いかぶさるようにしてガツガツと肉を貪り始めた。
「おい、一体いつまでこの状態が続くんだ」ソーマがサカキに問う。
「うーん、せっかく人らしさが出てきたところだったのに、あれ以来一気に不安定になってしまったね……」
 サカキは見当違いの答えを返すのみ。
「彼女の中で、二つの心が対立しあっているのかもしれない」
 ヒデオは一人思う。
 対立しない心なんてものがあるものなのか、と。
「一つは人としての心、そしてもう一つは……」
「”特異点”だろ?」
「……ああ、そうだ」と、サカキは諦観した様子で今度はソーマの質問にきちんと答えた。「君は支部長の特務もこなしていたから、気付いているよね。彼女のコアは”特異点”と呼ばれ、終末捕喰の発動に不可欠の要素だ。もう分かっていると思うけど、私はまだ彼にそれを渡したくはない」
 ”まだ”ね。
「私は私で、彼女に感じているもう一つの可能性を、試してみたいと思ってるんだ」
 シオがストレッチを始めた。
「おい博士。アンタらがそれぞれ何を考えてるか知らねえが、俺はアンタの側についたなんて思ってないんだからね。俺やアイツをオモチャにするようならどっちも一緒なんだから」
 釘宮が発動。
「フフ、心配しないでいいよ”私は”彼女に何もしちゃいない。こうしてみんなと一緒にいてもらえさえすればそれでいいんだよ」
 そう言ったときのサカキの表情はとても穏やかだった。
「そう、それがいずれは……」
 地震が来た。
 突如訪れた縦揺れに動揺するヒデオ。
「お、お、落ち着いてっ! 落ち着いて! とにかく、落ち着いてっ! フライパンにマヨネーズを入れないと。ってマヨネーズがないっ! フライパンもないっ! 火事になっちゃうよ! ととと、とにかく落ち着いてっ!」一人激しく動揺するヒデオだった。
「なんだ!」
「……わからない。だけど心配ない。もうすぐ中央管理の補助電源が復旧するはず……。あ!!!!」
「やはりそこか、博士……!」とスピーカーから支部長の声が聞こえた。
「ぐわああああああ! しまったあああああ~~……!」
 赤いアラートの光が点滅する。
「な、ど…どうしたんだ」
「マヨネーズ貰って来たよ」ぜえぜえと肩で息をしながらヒデオがラボに戻ってきた。
「お前もどうしたんだ」
「やられたよ。言っただろ、この緊急時の補助電源だけは”中央管理”なんだ。この部屋の情報セキュリティもごっそり持っていかれてしまう」
「……ってことは……、まさか親父の野郎に!」
「ああ……、完全にバレたね」
「おいっ! どうすんだよっ! いつもみたくなんとかしてくれよっ!」ソーマはヒデオの両肩に手を置き懇願する。
 ヒデオは一瞬だけ考え、ソーマの目を見てそれを逸らし、
「彼女をおとなしく引き渡すしかありません」と言った。
「そんなことねえだろっ! どっかに抜け道があんだろっ!」
「彼女をおとなしく引き渡すのが現在の状況における最善の手段だ」ヒデオは今度は目を逸らさなかった。
 自分を見据える緋に染まった眼光にソーマはたじろぐ。
「で、でもっ」
「僕達にとって何が一番大切なのかを考えて欲しい。僕とお前の二人ならシオと一緒に逃げることもできるかもしれない。でもそれは、保留でしかない。僕達が逃げ出せば支部長は”本当のこと”を言うだろう。博士がアナグラにアラガミを連れ込んだ、と。当然シオは討伐の対象になる。そうなれば、今不安定な状態のシオと一緒に行動している僕達が見つかるのも時間の問題だろう。なにより、今のシオを十分な設備もない状況下で連れ回すのは”彼女にとって”正当な手段だろうか?」
「ぐっ」とソーマが辛そうに顔を歪ませた。
 
 しばらくするとごつい金のネックレスをしたアロハシャツを着たがらの悪いお兄さんが十人くらい入ってきた。
「ソーマ何とかしてくれ。僕、ああいう怖い人苦手なんだよ」
 俯きがくがくぶるぶると震えるヒデオ。
「ディアウス・ピターに一人で突っ込んで行くやつが何で人間相手にビビんだよ」
「いや、手にパイプとか持ってるし。あれ絶対痛いよ」
「だから人間相手にビビんなって。それにしてもあのクソ親父は俺達を舐めてんのか? 俺達二人をあの程度で制圧できると思ってんのか? 神機がなくても神機使いは普通の人間とはスペックが違うんだぜ」
「おそらく、僕達が抵抗しないことを読んでのことだろう」
 顔を上げたヒデオは不敵に笑っていた。
「今回は支部長、あんたの勝ちだ。でも、次は負ける気はない。どんな手を使ってでもアーク計画は潰させてもらうよ」


 
 拍手してくださる方、
 ありがとうございます。
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 ブログ村も進化してきました。
 ありがたいことです。
 追記にて、
 HIROKIさんにコメント返信があります。

>HIROKIさん
 コメントありがとうございます。
 とても面白いコメントありがとうです。
 どちらのポテチも製造過程をイメージすると、HIROKIさんの分析に納得です。
 僕の中のポテチ論を語ると、カルビーは薄味で小池屋は比較的味が濃い感じです。
 管理人は幼少期の味覚管理が酷かったため、カルビーでは味が薄くて満足できません。
 カールのうす味が感じられません。
 なので、味の濃いサワークリームオニオンが好きなのです。
 僕は袋のポテチは小池屋派ですね。
 パンはたぶんそれであっていると思います。
 ハズレじゃなくてよかった。
 
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08/24|ゴッドイーターコメント(1)トラックバック(0)TOP↑
この記事にコメント
> 頭の一部を食べられたアンパンマンくらい力が出ない。
吹いたw

カルビーのポテチは家でのオヤツ
コイケヤのポテチはご飯
チップスターとプリングルズは
家以外で食べる様にしてますw
From: HIROKI * 2011/08/24 16:22 * URL * [Edit] *  top↑
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