上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

--/--|スポンサー広告||TOP↑
「策士なら敵の舞台で戦うな、戦うのは常に自分の狩り場にしろ」と僕は師匠に教えを受けた。
 職業訓練でプレゼンをすることになった。
 しかし、残念なことに現実問題として、僕はプレゼンに向いていない。
 僕は言葉を拡大し物事を押し広げ他人に伝えることには慣れているけれど、プレゼンで求められるのはその対極の能力である。
 いかに長い説明を収束し物事をまとめ上げ他人に伝えるかということだ。
 先生は最初に言った。
 ――――プレゼンは相手にこちらの提示したものを上手く伝えることが最重要であり、その為の行為である――――
 そういうわけなので、僕は純粋に表現力で他のチームと勝負することを放棄した。
 他の二人が何を考えているのかは知らないけれど、口にさえ出さないけれど、そういうことにした。
 そう、
 僕と戦うということはネタを競いあうということなのである。
 プレゼンの本体を二人に任しネタを作り始める僕。
 ネットでネタの種をかき集めパワーポイントで構成するも、さすがにそれだけでは許されるわけもなく、ガラス皿制作に入れるイラストも描くことになった。
 入れるイラストはぱっと見でガラス皿の制作工程が分かるように簡略化し、視覚に訴える(自称)ヘタウマネタイラストである。
 しかし、どこをどう間違ったのだろう、二人にウケ僕の思惑とは別に妙にあっさり採用される。
 いいんですか、こんな絵で。
 サクサクパワポで作っていき完成間近となった。
 だけれど、そんなにことは簡単に終わるわけもなく、一つ問題が生じた。
 ガラス皿の作り方説明の前に、
「なんとかさんの3分クッキング」というページを入れることになったのだが、美人さんが本文を作った女性の名前を入れようといきなり提案しだす。
 女性は自分の名前が使われることにあまり乗り気ではなかったが、空気を読んで承諾した。
 ときとして人間の前には困難が立ちはだかるのである。
 しかし、そんな女性の心理を読んだ僕はネタ画像の中に”中川”と書かれたガラス製の表札があったことに気付き、
「その名前のとこ、中川さんにしましょう」と言ってみた。
 女性もこれ幸いにと頷いた。
 管理人は人の気持ちを察することに長けた「ろんりーうるふ」なのである。
 そういうわけで、プロジェクト中川さんが僕の中で発令された。
 なんとか作品を期間内に完成させ、いざプレゼンへと至った。
 みんなの前に立ち三人で説明しながらモニターを見る。
 そして、ネタイラストが始まる。
 僕の心臓も、
「……大丈夫ですよ……」
 とか言われないかとドキドキである。
 ここで滑ると今後訓練中にネタキャラとして活動していけなくなってしまう、なんとかウケてくれ。
 そう祈った。
「僕がイラストを描きました」と一言言うと、先生が、
「いよいよトキワワールドが始まりますよ」と煽ってきた。
 くっ、万事休すか。
 だが、僕の不安は杞憂に終わった。
 イラストが思ったよりウケた。
 これで僕もキャラ付けアピールができた。
 プレゼンも無事に終わり、少なくとも僕の中では無事に終わり、最後に質問タイムである。
「中川さんって誰ですか?」
 当然の質問である。
 中川さんの存在は僕と女性しか知らないので、プレゼンを見る側からすれば当たり前過ぎる疑問。
 しかし、ここにきて女性が思いもよらぬことを言った。
「このイラストのキャラの名前です」
 え? そうだったの?
 この女性の狂気染みたアドリブには僕も驚嘆した。
 だけれど僕も、生粋の日本人、瞬時に脳内回路を書き変え彼女に口裏を合わせる。
 僕はこの手の作業は大得意である。
「そうです。そいつの名前です」僕は動揺を悟られぬようクールに言った。
 堂々としていれば多少の奇行も案外見逃されるものなのだ。
「え? そうだったの?」今度は美人さんが言った。
 それが普通の反応です。
 なんとかプレゼンを乗り越えることができた。
 
 おっさんチームがどのようなプレゼンをしたかと気になっている方もいるかもしれないので、それについても書きたい。
 クラス1stの男性は北の大陸の名産品の歴史を紹介し(ネタはなかったがパワポの機能を上手く使っていて感心してしまった)、もう一人の女性が行ったことのないアミューズメントパークについて発表し(これも良かった)、そして……おっさん。
 なんとプレゼンのテーマが金箔だった。
 しかも内容が金箔オンリーである。
 一体日本に何人金箔に興味のある人間がいるだろう。
 せめて金の加工品くらいに間口を広げるべきだと思う。
 メモ書きを力説するのみでパワポがおざなりで、僕は途中寝そうになった。
 ちなみに僕が寝そうになったのは彼のときだけである。
 彼の驚異の発想力には今後も期待したい。

 拍手してくださる方、
 ありがとうございます。
 
スポンサーサイト

11/27|日記コメント(0)トラックバック(0)TOP↑
この記事にコメント
名前:
コメントタイトル:
メールアドレス:
URL:
コメント:

パスワード:
管理人だけに表示:
管理者にだけ表示を許可
この記事にトラックバック
FC2カウンター
現在の閲覧者数
カレンダー
05 | 2017/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -
ドラクエ風xxxがあがった!
flash boreal kiss
プロフィール

トキワ

Author:トキワ
FC2ブログへようこそ!
にほんブログ村 その他日記ブログへ
にほんブログ村
にほんブログ村 小説ブログへ
にほんブログ村

フリーエリア


ダンジョンRPG検定

最新記事
最新コメント
仁王立ちだZE★霧雨魔理沙
【東方】博麗ちゃんの賽銭箱
十六夜咲夜の大きな懐中時計
カテゴリ
月別アーカイブ
リンク
インなんとか
検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム
QRコード
QRコード
最新トラックバック
地球の名言

presented by 地球の名言
黒メイド時計
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。